旧正月のマレーシア。
路上でココナッツを購入する。
マレー系の家族が、作業分担してココナッツを
さばいていく。
ココナッツを選ぶ人。
硬いココナッツの殻を割る人。
割ったココナッツからジュースをとり、
中のココナッツの身を取り出す人。
そして、ビニール袋に入れ、紐で閉じる。
3つを購入。
お金を渡すと、マレー系の店員さんから
言葉が返ってくる。
「Thank you. Happy Chinese New Year!」
マレーシアは、マレー系、華人系、インド系などの
人から成る国である。
本来はマレー系の人たちにとっては自身に関係のない
旧正月。
でも、言葉を通じて、リスペクトを伝える。
心温まる瞬間である。
ココナッツを購入したときは、「お店とお客様」
という関係が影響しているかもしれない。
ただし、ここだけではない。
ショッピング・モールのエレベーターで言葉を
交わしたマレー系のグループも、
去り際に、「Happy Chinese New Year!」と
声を投げかける。
文化の壁を、さらっと、乗り越える一言である。
互いの文化をリスペクトする。
言葉の大切さが凝縮される経験であった。