マインドフルネス(mindfulness)などが
ポピュラーになってきている。
関係するところでは、「今ここに在ること」
(Be present)ということが言われる。
この「今ここに在ること」はやってみると
とても難しい。
「今」という時間と「ここ」という空間に
フォーカスしていく。
「在る」とは、文字どおり「する」では
ないということもある。
「今ここに在ること」をしようと思うと
うまくいかない。
ぼくの「思考」は、今ここに在ろうとする
ときに、忙しなく動きまわるのだ。
思考は、効率を考えて、「次にやること」
に向けて投げかけられる。
段取り思考である。
思考が未来に向けて投げかけられる。
常に、次のこと、次のこと、次のこと。
また、ときには、思考は過去のことに
向けられる。
あのときの「失敗」について、こうすれば
よかったとか、ああすればよかったとか。
「マインド」は落ちつきを失い、心配や
不安をよびおこしてしまう。
でも、あるとき、ぼくは気づく。
「感謝」を、「今ここ」に結びつける。
使った食器を洗いながら、いつもは、
思考は過去や未来に向けられている。
そこで、「食器に感謝する」という方法を
とる。
洗いながら、食器に感謝することで、
食器に思考も気持ちも向けられる。
ひとつひとつの動作において、
感謝の心をそそぎこむ。
そうすると、「今ここ」に在ることができる。
そのようにして、動作に丁寧さがでてくる。
気が散って「間違ったことをすること」が
減ってきた。
でも、まだ、少しでも気をぬくと、
思考はつい過去や未来、また「ここでは
ないところ」へ飛び立ってしまう。
「今ここに在ること」を「する」のでは
なく、自然と「なる」までには、まだまだ
道のりは遠い。