Apple社の例年のイベントである、WWDC(Worldwide Developers Conference)が、2017年6月5日から開催されている。
イベント初日の「Keynote Address」(基調講演)では、各メディアでも取り上げられているように、Apple社の新製品やOSアップデートなどが発表される。
Apple社のCEOであるTim Cook氏を筆頭に、担当チームの代表者たちが代わる代わる壇上で、プレゼンテーションを行う場となっている。
WWDCはアプリなどの開発者向けで毎年通常は6月に開催される。
その他、Apple社は「Special Event」と称し、新製品などの発表を年に数回(3月や9月)行っている。
MacやiPhoneやiPadなどの新製品の発表、OSのアップデートの発表など、ファンを魅了してやまない。
しかし、このイベントは、これだけではない。
Webでストリーミング発信される「Keynote Address」そのものが、学びとインスピレーションの宝庫なのである。
だから、ぼくは、イベントごとに「Keynote Address」を必ず見るようにしている。
(Apple社ホームページ「Keynote 2017年6月5日」)
1) プレゼンテーションに学ぶ
新製品などの発表だけでなく、プレゼンテーションそのものを学ぶことができる。
例えば、こんな具合だ。
・プレゼンの構成
・プレゼンでの話し方
・プレゼンボードのデザインや内容
・プレゼンでの「数値」の効果的な利用
・使われる「ビデオ」の内容と質
など。
また、日本語字幕はないから、「英語」を学ぶことにも適している。
プレゼンテーションは「わかりやすく」話されるから、英語を学ぶのにもよい。
プレゼンテーションを学ぶ「絶好の教材」としては「TED」があるけれど、「Apple Event」も加えることができる。
2)プロダクトから見えるもの・こと
プロダクト=製品を、じっくりと学ぶことができる。
製品を使う使わないかは別として、世界のリーディングカンパニーであるApple社から学ぶべきことは多い。
プロダクトの説明からの学びは、キーワードであげると、こんな具合である。
・「ユーザー」視点、つまりお客様視点の徹底
・「デザイン」というもの・こと
・製品やOSの開発やアップグレード/アップデートのビジネス的方法
・イノベーション
・開発者たちのマインドセット
・市場の動向
・人々が求めているもの・こと
など。
プロダクトに込められている気持ち・願い・意志といったものが、伝わってくるのだ。
その伝わってきたものから、ぼくは、自分の仕事を見直し、反省し、インスピレーションを得、励まされる。
3)「ブランド」を学ぶ
Apple社の、このイベントを通じて、その「ブランド」を考えざるを得ない。
「ブランド」とは、「信頼」であり、そして何よりも「物語」である。
Seth Godinは、こう述べている。
The brand is a story. But it’s a story about you, not about the brand.
(※ブランドはひとつの物語だ。けれども、それはブランドについての物語ではなく、あなたについての物語だ。)
By Seth Godin
ぼくも、そう思う。
「Apple Event: Keynote Address」を見ながら、ぼくはまるで手にとるように見てとることができる。
世界の人たちがiPhoneやiPadやMacから「自分の物語」を紡いでいく様子を。
そして、ぼく自身が、ぼく自身についての「物語」の中に取り込まれていることを。
プレゼンテーション、プロダクト、ブランドを見てきたけれど、学びや気づき、そしてインスピレーションはまだまだ尽きない。
それにしても、プロダクトのプレゼンテーションを見ながら、ぼくはいつも感心してしまうのである。
Apple社の人たち(少なくともKeynote Addressで話す人たち)は、ほんとうに楽しんでいるんだ、ということに。
仕事とライフワークと遊びといった「境界」が消失した世界を、ぼくに感じさせてくれる。
彼(女)たちは「ほんとうの楽しさ」を味方につけたのだ。
それが「リーダー」ということでもあり、世界で「リーダー」であり続けていることの要因のひとつを見せて/魅せてくれている。
追伸:
今回のプレゼンテーションの中で、「香港の写真」が使われました。
使われたのは、「ポケモンGO」を楽しむ人たちの写真。
公園いっぱいに人がひしめく写真でした。
公園はどこか定かではありませんが、九龍公園でしょうか。
昨年の九龍公園で、ぼくは確かに、ポケモンGOを楽しむ人たちにたくさん遭遇したのでした。