香港で、「ラーメン」の画期的時代を思い起こす。- ポテトチップス「赤丸新味薯片」を見つけて。 / by Jun Nakajima

「Calbee x 一風堂(IPPUDO HK)」のコラボレーションによるポテトチップス「赤丸新味薯片」。

ラーメン店「一風堂」が香港に進出して7周年を記念しての商品だという。

ぼくは、一風堂が香港の尖沙咀(Tsim Sha Tsui)に開店してからもう7年が経過したことを思う。

店頭で目にして、つい、手がのびてしまった。

 

一風堂は香港(また世界)のラーメン市場を大きくひらいた存在であろう。

香港のラーメン市場は、一風堂が成功をおさめてゆくなかで、活況を呈していった。

それまでもラーメン店はあったのだけれども、クオリティを含め、一風堂が状況を変え、その後の香港におけるラーメン店ラッシュへとつながる流れをつくったのだ。

その後、一風堂は他のアジア(そして欧米)に店舗をひろげ、ぼくは訪れた台湾でも、マレーシアでも、店舗を目にしたのであった(台湾では行列であった)。

 

開店当時の一風堂は、行列が続いた。

決して安くはない値段だけれども、行列は絶えることはなかったのだ。

日本とは異なる気候におけるスープづくりは思うようにいかなかったようであるが、それでも、あのレベルの味を海外で食べることができることは大きい成果であったと、ぼくは思う。

開店の前年に、一時帰国したときに銀座で食べた一風堂のラーメンと餃子の味には及ばないけれども、まさしく「画期的」であった。

その後、香港内で店舗数を増やし、現在に至っている。

 

ラーメンの人気は香港で絶えることはなく、おいしいラーメン店はいつも人でいっぱいだ。

25年前にアジアを旅し始めたころ、また17年前に仕事で海外に出始めたころは、このような状況になることは想像もしていなかった。

グローバル化の流れでは「当たり前」のことだろうけれども、実際に海外に住んでいると、なぜか、そういうふうには想像していなかったのだ。

ぼくはそんなことをかんがえながら、ポテトチップス「赤丸新味薯片」を食べる。