「個」であるということの宿命。- 「自我の起原」の探求における「死の起原/性の起原」(真木悠介)。 by Jun Nakajima

宇宙物理学者フリーマン・ダイソンは、龍村仁のドキュメンタリー映画『地球交響曲第三番』の収録のインタビューを、生命の「多様性」の話から始め、話は「死」ということにつながっていった(龍村仁『魂の旅 地球交響曲第三番』角川ソフィア文庫)。

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「個体」という、ぼくたちの存在の仕方。- 「生成子たちの永劫の転生の旅の一期の宿」(真木悠介)。 by Jun Nakajima

社会学者の真木悠介が「自我の起原、われわれの<自己>という存在の仕方の起原を、人間という形態をとる以前の地層にまで遡って追求」した書物、『自我の起原』(岩波書店、1993年)は、真木悠介自身が書くように「分類の仕様のない書物」である。

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マズロー「欲求の5段階」理論を呼びよせる「力学」。- なぜ、マズローが一般的によく語られ、根拠とされるのか。 by Jun Nakajima

心理学者マズローの「欲求の5段階」理論、つまり、「生理的欲求→安全の欲求→所属と愛情の欲求→尊敬の欲求→自己実現の欲求」というように低次の欲求から高次の欲求へと段階づける理論は、いろいろな著書や記事やコメントなどを見ていると、今でもよく引用され、またときに展開される議論や論理の根拠とされたりするのを見つけたりする。

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